大判例

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福岡家庭裁判所久留米支部 事件番号不詳 決定

本籍 長崎市○○町○○○番地

住居 久留米市○町○○○○○○番地 ○○理髮店内

職業 無職

仮退院少年 ○野○昭

年齢 当十八年(昭和十三年一月十八日生)

主文

本申請は之を却下する。

理由

本件申請の要旨は

少年は昭和三十年二月二十一日福岡家庭裁判所久留米支部の保護処分決定に基き○○少年院(中等少年院)に送致され、昭和三十一年二月八日九州地方更生保護委員会の決定により仮退院し以後福岡保護観察所の保護観察(担当保護司内○○家)を受けている者であるが

一、担当保護司の斡旋により同年二月二十四日○○○○薬局に就職し即日集金した二千五百十円を横領して久留米市内を放浪し

二、同年三月二十三日担当保護司の呼出に応ぜず翌二十四日自宅より金八百円を持出して久留米市内を放浪し

仮退院後、日なお浅く且、担当者の熱心な指導援護に拘らず遵守事項に違反している。

叙上の点から、少年院収容前の生活史を勘案し、現状に於ては保護観察よりも少年院に戻収容するを適切な処置であると思料し犯罪者予防更生法第四十三条第一項により当裁判所に対し、少年を満二十歳に達するまでの期間、少年院に戻して収容すべき旨の決定を申請する。

というのである。

よつて審按するに、右申請の要旨記載のとおりの経過を経て、現在福岡保護観察所の保護観察をうけてをり、前記一及び二の各事実が認められる。而して少年は素質的には意志薄弱性精神病質の疑いがあり、かかる素質面の欠陥が仮退院後に顕現したものであつて、これが早急な矯正及び団体教育による効果は期待することは困難であり長期に亘る指導により規律性倫理性を涵養する他なきものと思料し主文のとおり決定する。

(裁判官 内田義隆)

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